目が見えない!
ある朝、目が覚めると片目が見えなくなっていました。
完全に見えないわけではなく、下半分が黒い影で覆われているようで、埃でもついているのかな?と目をこすっていると、数分でそれは治りました。
それから1ヵ月後、目が覚めるとまた片目が見えなくなっていました。
今度は上半分で、睫毛がかかっているのかな?と目をこすっていると、やはりそれは数分で元に戻りました。
寝起きなので本当は室内ですが、画像にするとこんな風に片目だけ見えなくなっていました。
さすがに何かおかしいと症状を検索したところ「一過性黒内障」というものがHITしました。
「一過性黒内障」とは、流れてきた血栓が目に通じる眼動脈に詰まり、網膜の血流が途絶えて一時的に片目が見えなくなる症状です。
詰まった血栓が粉々に砕けて流れてしまったり、溶けて消えてしまったため、血流が回復し、数分で元に戻る場合が多いそうです。
しかしこの血栓が眼動脈ではなく脳にいった場合には、半身の痺れやろれつが回らないといった症状を引き起こし、完全に詰まると脳梗塞になってしまいます。
「一過性黒内障」は一過性虚血発作(TIA)の代表的なもので、脳梗塞の前触れといわれています。
脳梗塞の前触れのTIAが起こった場合、10%は1年以内に、30%は5年以内に脳梗塞を発症する・・・すでに2度目が見えなくなっているし、これはまずいんじゃないかと。
不安に駆られ、脳神経外科を受診。MRIを撮りました。
結果からいうと、異常無し。
頚動脈が動脈硬化を起こしているわけでもないし、普通は40歳以上で高血圧の人がなるものだ、と一蹴されました。
しかしピルを服用している場合は若くても血栓症になることがあるので、一時的に血栓が眼動脈に詰まって溶けたのではないか、という診断でした。
結果は異常無し・・・だけど違和感。
2014年1月17日、厚生労働省からピルによる血栓症の注意喚起がなされました。
ピルとは一般的に避妊薬として知られていますが、避妊以外にも生理周期を一定にしたり、月経前症候群(PMS)や生理痛を軽くしたり、子宮内膜症の治療に使われたりと女性に様々なメリットをもたらします。
しかし低確率ながら重篤な副作用として血栓症があり、発生リスクは1万人中3~9人といわれています(服用していない女性のリスクは1万人中1~5人)。
この副作用のことは知っていたので、十分な水分をとるよう気をつけたり、弾性ストッキングを履いたり、血栓を溶かすといわれている納豆や納豆キナーゼ&DHAサプリを摂ったり、同じく血栓を溶かすといわれるミミズ酵素ルンブルクスルベルス漢方を飲んでみたり、生玉葱を食べてみたり、ふくらはぎマッサージやむくみに効くヨガを試してみたり、とにかく気をつけていました。
・・・が、パンパンではないにせよ少々足はむくんでおり、時折足首、ふくらはぎ、膝の裏にピリッとした痛みを感じることもあり、これが血栓の初期症状なのかそれとも通常の副作用なのか判断しかねていました。
2回目に目が見えなくなった時にはもうピルの服用は止めていましたが、それでも足の違和感は残っており、むしろ強く感じるようになっていたので気になっていたのですが、脳神経外科の先生にそのことを伝えても足は専門外だからかノーコメントでした。
何故血栓ができるのか。
人間の体にはもともと血液を固める機能と溶かす機能が備わっています。
血管が傷付いた時、その部分に血小板が集まり傷を塞いで修復しますが、これが血栓です。
傷が治った後にそのまま血栓があると困るので、今度はプラスミンという酵素が働き、血栓を溶かします。
本来ならばこれらがバランス良く機能するため大きな血栓ができるには至りませんが、動脈硬化などで血管が細く脆くなってしまうと血栓ができやすくなり、溶け切れずに大きくなった血栓が血管を詰まらせてしまうと深刻な事態を引き起こすことになります。
また人間は寝ている間に体を修復するため、十分な睡眠を取れないでいると体の細胞が傷付き、ストレスが溜まり、突然心筋梗塞や脳梗塞を発症してしまう可能性が高くなります。
目が見えなくなる1ヶ月ほど前から多忙や睡眠不足が重なり、私の体の修復機能は確実に弱っていました。
なのでそれまで固まっては溶けてを繰り返していた血栓が徐々に溶け切れなくなり、一過性とはいえこのような症状が出たのではないかと思っています。
違和感が消えた?
クルミを食べ始めて現在、足首、ふくらはぎ、膝の裏にあった違和感は感じません。
相変わらず睡眠不足で過労状態ですが、クルミの疲労回復効果のおかげかあまり疲れも感じていません。
クルミに含まれるα-リノレン酸が作り出すDHAは血栓の原因となるコレステロール値を下げ、EPAは血液が固まるのを抑え、更にクルミに含まれる豊富な抗酸化物質の効果もあり、徐々に血管と血液の状態が改善され、血栓が溶けた可能性は十分にあります。
MRIを受けてからしばらく経ちますが、今のところ再び目が見えなくなったということはありません。
若い人でも生活習慣や過労・睡眠不足が重なると突然心筋梗塞や脳梗塞になった事例はあります。
十分な栄養と睡眠をとり、普段から気をつけて予防に取り組むのは大切なことですね。
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